PROJECT
プロジェクト
「認知症になると何もできなくなる」といった印象を持つ人が多くなり、「支援する人、される人」と区別して接することで、自己の価値観、認知症という怖い印象の中に当事者を当てはめてしまうことになりかねない。「認知症の人のために」から「認知症の人とともに」という新しい枠組みを企業と創ることができれば、認知症の当事者やその家族がその人らしさを追求できる地域ができ上がる可能性があるのではないか。
誰の「問い」?
福村 雄一 さん京都市長寿すこやかセンター / 京都市/QUESTION 大隅 美沙
Trigger
きっかけ
「認知症の人のために」から「認知症の人とともに」
QUESTION会員である司法書士の福村雄一さんは、「認知症になると何もできなくなる」といった印象を持つ人が多くなり、認知症という怖い印象の中に当事者を当てはめてしまうことになりかねないことを課題に感じていました。QUESTIONと京都信用金庫は、この問いをきっかけに改めて過ごしやすい社会について考えるべく、福村さんと一緒にプロジェクトに取り組むことにしました。
Challenge 1
チャレンジ 1
京都市長寿すこやかセンター・京都市との連携
福村さんの呼びかけにより、京都市長寿すこやかセンターの橋本千恵さんがプロジェクトに加わり、京都というこの場所から当事者の声を聞くことを目的としたイベントの開催の企画を開始しました。また、京都市にも市の認知症啓発活動の一環として私たちのプロジェクトに参画していただけることになりました。他にもたくさんの方が「私も協力したい」とプロジェクトチームに参画し、イベント運営に携わってくれました。
Challenge 2
チャレンジ 2
認知症当事者の声を届けるイベントの開催
2021年9月、認知症当事者の声を聞くオンラインイベント『丹野智文×下坂厚 Talk Session:認知症フォーラム 認知症とともに 〜認知症の人の「ために」から認知症の人と「ともに」〜』をQUESTIONで開催しました。若年性認知症と診断を受けた丹野智文さんと下坂厚さんのお二人に登壇いただき、当事者の声を届けました。多くの方に「支援する・されるではない、水平の関係性」の大切さが伝わったと感じました。
Outcome
成果
イベント開催のその後
イベントの反響はとても大きく、400人以上のオンライン参加の申し込みがあり、たくさんの質問・感想が寄せられました。
現在、京都信用金庫主催で認知症の方と地域の企業をつなぐマッチングカフェ@QUESTIONを継続的に開催しています。1回目は認知症の当事者の方、支援者、企業、行政の方々に参加いただき、当事者の方々に「今後叶えたい夢」を自由に語っていただきました。
QUESTIONからのメッセージ
認知症はいまや決して他人事ではない社会課題です。今後、認知症の地域住民はますます増加し、2025年には700万人に達するという予測も厚生労働省から公表されています。このプロジェクトを機に、誰にとっても暮らしやすい社会にしていきたいと感じました。これからも当事者の直接の声を企業に届ける機会をつくり、寄せられた問いが少しでも地域の気づきに変わることを目指していきたいです。