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京都の田舎と都市をツナグ・人と人をツナグ・私たちとあなたをツナグ「相楽Qプロジェクト」
目次
「相楽Qプロジェクト」のきっかけとなった【問い】
2021年8月4日から7日までの4日間、QUESTIONの各階で京都府相楽郡(和束町・笠置町・南山城村)を存分に楽しめるイベント「 相楽Qフェス 2021 City Side 」が開催されました。 自然豊かな相楽郡の特産品を集めた「相楽Qマルシェ」、相楽郡の美味しいものを食するキッチンイベント、ジビエの解体・試食や相楽郡を語りつくすトークイベントなど、QUESTION全体が「相楽郡」で一色となりました。 このイベントは、QUESTION会員で「!-style(エクスクラメーション・スタイル)」代表の板倉信太郎さんと友人たちの「本気で相楽郡を盛り上げるにはどうすればいいのか?」という「問い」がQUESTIONに寄せられたことで実現しました。
相楽に魅了された3人の出会い、そして続々と集まる仲間たち
京都市内でハンバーガーショップ「58DINER」を営む森口 亮さんが、一級建築士で元笠置町の地域おこし協力隊の藤田始史さんと出会い、相楽郡の農村部のおもしろさを紹介されたことから話が始まります。
森口さんは、相楽郡の農産物の商品化を考え、以前から親交があり就労支援事業を手掛ける板倉さんに、就労支援事業として相談を持ちかけました。
「相楽郡」をキーワードに繋がった森口さん、藤田さん、板倉さんの3人は、相楽で採れた野菜や食材を使った食品加工事業を計画し、相楽郡へ訪れるうちに自然豊かな相楽の地にすっかり魅了されてしまいました。
3人は「地域の魅力ある商品を発信していくと同時に人が来るような仕組み作りをしていきたい」と考えるようになり、自分たちの事業の合間を縫って週に1度のペースで相楽に通い、相楽郡の魅力的なものやコト=「タカラモノ」探しを始めました。
こうして3人が始めた活動に対し、志を同じくする仲間が続々と集まりました。
笠置町で獣害被害の課題解決を目指して鹿肉を販売する若手起業家、株式会社RE -SOCIALの笠井大輝さん、和束茶を使った茶ビールを商品展開しているKyoto Beer Labの村岸秀和さん、京都の美味しい食材を使った食品加工をECサイトで紹介・販売する株式会社カケザンの白石 拓海さんなど、相楽郡に縁のある仲間が加わっていきました。
この間、QUESTION会員だった板倉さんは、コミュニティマネージャーの天川に「相楽郡を活性化させるにはどうしたらいいのか?」という問いを寄せてくださり、QUESTIONも加わって相楽郡活性化プロジェクト「相楽Qプロジェクト」がスタートしたのです。
▲2021年3月2日に開催したキックオフミーティングの様子
とにかく「相楽」という地域を知ってほしい、興味を持ってほしい
「相楽Qプロジェクト」のテーマは「相楽郡」と「食」です。
プロジェクトに関わっている飲食店オーナーも生産者も、皆コロナ禍で大変な思いをしていました。日本中で外食が制限され、ぽっかりとできてしまった時間で、あらためて自分たちの食について考え直すこととなりました。
大きな食の消費地である京都市内の食のプロ達がそれぞれ食のルーツを探求し、その結果、田舎の生産者を大切にしたい=その地域を大切にしたい、守りたい、との思いが強くなったのです。
とにかく「相楽」という地域を知ってほしい、興味を持ってほしい。それを知ってもらうための手段として「美味しい」を選びました。美味しいものを食べて、京都にこんなところがあったんだと知ってほしい。メンバーはそう考えたのです。
相楽Qクラウドファンディングスタート!
相楽地域を盛り上げるには、まずは相楽地域を多くの人に知ってほしい、一緒に応援してほしい。そのためにはクラウドファンディングがふさわしいと考え、食を通して様々な土地の魅力を発信している横山直樹氏をフードディレクターに迎えて、返礼品の開発や食のイベントを企画しました。
相楽郡の魅力が詰まったリターンや企画中の相楽郡PRイベント参加券は次々にSOLD OUT!多くの方のご支援・応援をいただき、目標達成することができました。
「相楽Qフェス 2021 City Side」開催
そして2021年8月、着実に準備を進めてきたメンバーは満を持して「相楽Qフェス」をQUESTION全館で開催。クラウドファンディングにより準備を重ねたマルシェやキッチンイベント、相楽郡を愛するゲストをお迎えしてのトークイベントを開催し、ご来館いただいた多くの方に相楽郡の魅力をPRしました。
QUESTION 1階チャレンジスペースで実施した「相楽Qマルシェ」では、ジビエのソーセージや、相楽郡の特産品のひとつであるお茶を使ったスイーツ、はちみつ、水出し緑茶など、プロジェクトメンバーが選りすぐった相楽地域の『おいしい』ものや相楽郡の材料を使った木工品などを展示・販売。早々に完売してしまう商品もあり、連日大盛況となりました。
一方、8階 DAIDOKOROでは相楽郡全体の食材を使って、京都市内で活動中の料理人たちが腕を奮って調理をし、「相楽の魅力を知ってもらう」「満足してもらう」ためのキッチンイベントを開催しました。
開催だけにはとどまらず、そこで出会った、相楽郡の食材と料理人たちが新たなプロジェクトを起こし、相楽郡の魅力を発信し続けています。
Instagram:@malt_upcycle
相楽郡の星空を満喫!「クリエイターズキャンプ2022」開催
その後も、プロジェクトメンバーは地域のマルシェやイベントへの参加、相楽郡で駆除された鹿の皮を活用する新たなクラウドファンディングを立ち上げるなど、着実に活動を続けました。
そして2022年3月19日、相楽Qプロジェクトの集大成として、京都映像派が企画・運営された「クリエイターズキャンプ2022〜星空の下でクリエイターが集まって語り明かすことに意味があるんじゃないか〜」の一部分の企画を任されました。
イベントは満員御礼! 相楽郡の星空の下、ワークショップ、BBQ、ドラム缶風呂、映画上映会など、盛りだくさんのキャンプが開催され、多くの参加者が相楽郡の自然を満喫しました。
これをもって、QUESTIONでのプロジェクトは終了しましたが、美しい田舎に魅了されてしまった大人たちが始めた、京都市内から相楽地域をつなげるチャレンジはその後も続いています。
皆さんもぜひ自然の魅力あふれる相楽地域へ足をお運びください。そして応援団の一員になってください!
相楽Qプロジェクト Facebook:https://www.facebook.com/soraqlove
このプロジェクトに関わった方々
実行委員長:
藤田始史(まちづくりコーディネーター、元笠置町地域おこし協力隊)
コアメンバー:
森口亮(京都市内で飲食店舗を2店舗経営)
板倉信太郎(エクスクラメーション・スタイル代表)
メンバー:
株式会社RE-SOCIAL、
kyoto beer lab、
株式会社カケザン
本プロジェクトの発起人であり、相楽郡活性化の取組に多大なるご尽力いただいた板倉 信太郎さんが、2021年9月にご逝去されました。ご生前のご厚誼に対し感謝いたしますとともに、ご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。
このプロジェクトにかかわったパートナー
このプロジェクトにかかわったコミュニティマネージャー
天川 謙